【ChatGPT】GPTにおける「記憶」と「学習」の違い

ChatGPT（GPT本体）と会話を重ねる中で、多くの初心者が混乱するのが「記憶」と「学習」という言葉の違いです。

これらの用語は日常的な意味とは少し異なって使われており、理解するにはGPT特有の設計思想を知る必要があります。

本記事では、ChatGPTにおける「記憶」と「学習」の違いを、わかりやすく整理・解説します。

1：「記憶」と「学習」はどう違う？

→ ChatGPTとのやりとりで「覚えてくれた？」「前より賢くなった？」と感じる場面は、
「記憶（Memory）」の働きであって、「学習（Training）」ではありません。

2：たとえ話で理解する「記憶」と「学習」

例：レストランの店員さんにたとえると…

• ChatGPTの「記憶」：
  店員さんが「このお客さん、いつもアイスコーヒーだな」とメモ帳に書き留めて覚えておくこと。
  ただし、そのメモを見ない限り、自動で気づいて動くわけではない。
• ChatGPTの「学習」：
  店員さんがたくさんのお客の注文傾向を覚えて「30代男性にはアイスが多い」と傾向を学び、行動を変えていく力。
  これは、ChatGPTには「実際の会話中には起きない」機械学習の話。

3：「記憶」があるとどう変わる？

記憶がオンになっていると、GPTは以下のような情報を保持します

• ユーザーの名前や呼び方（例：「Daizさん」）
• 職業や関心領域（例：「動画編集に関わっている」）
• 特定の指示（例：「絵文字を使わないで」）

→ これにより、次のチャットでも継続性のある対応が可能になります。

4：注意点：「記憶」は万能ではない

• 記憶できるのは本体（GPT）だけ。カスタムGPTには記憶はない。
• 会話で指示された内容が、すべて自動的に記憶されるわけではない。
• 内容を記憶する際には、ユーザーの確認が必ず入る。

5：用語の誤解を防ぐために

ChatGPTが使う「記憶」「学習」という言葉は、開発者側の技術的用語に由来しています。
そのため、日常語とのズレを意識しておくことが大切です。

• 人間なら「この前の話から学んだ」と言う場面でも、GPTでは「学習した」とは呼ばない。
• 「覚えた？」と聞いても、記憶機能がオフなら何も残っていない。

まとめ：ChatGPT本体とカスタムGPTの記憶比較