VEGAS 15発表!Win環境からのProRes書き出しを再検証!

9月の終わりに VEGAS Proのバージョン「15」が発表されました。

ユーザ・インタフェースの改善や LUT対応など 諸々新機能が付加されているようですが、当ブログ的に気になるのは、Windows環境からの「ProRes書き出し機能」。

ProResのエンコード機能 自体は すでに前バージョン「14」で実装されていましたが、いくつか問題点がありました(詳細は以下の記事をお読みください)。

VEGAS 14から書き出したProResの画質を検証してみました

2017.07.03

今回「ver15」になってそれらがどのように改善されたのか(あるいはされなかったのか)、気になりましたので 再度検証を行ってみることにしました。

※以下の検証はVEGAS PRO 15(build184)で行ったものになります

はじめに

MAGIX社の編集アプリ「VEGAS Pro」では、ver14から Windows環境でのProRes動画の書き出しに対応しています。

Appleが開発した動画コーデック「ProRes」は、優れた特性で多くの動画制作者から愛用される一方、Windows環境からの「書き出し(エンコード)」は「ほぼ無理」な状況が続いていたため、この機能は一部ユーザから大変注目されました。

そこで、当ブログでも7月に「ver14」を入手して ProResの画質の検証などを行い、いくつかの問題点を確認していました。

ver14で確認済の問題点

  • 一部 編集ソフトでフィールドオーダーに関するメタ情報の読み取りがうまくいかない
  • PremiereCC(MAC版)で「ProRes422HQ」を読み込むとガンマシフトが発生する

今回はこれらが改善されたかどうかを検証しています。

ver15は国内版でも最初からエンコード可能に

ちなみに このVEGAS Proの「ProRes」書き出し機能ですが、なぜか国内版「14」には初期装備されませんでした。

14を購入後に 国内代理店のソースネクストに問い合わせると、ProRes書き出し可能なバージョンのアップデータを送ってもらえる…という謎仕様。

しかし 今回 発売された「15」では、国内版でも最初からProResが書き出せるようになっています。

「ファイル > 名前をつけてレンダリング」から、書き出し形式として「MAGIX ProRes」が選択できます。

ちなみに「MAGIX用の複合ファイル形式のプラグイン」のバージョンは「versuon 1.0(build 8532)」です。

検証の方法に関して

VEGASから書き出したProRes動画と、(本家)FCPから書き出したProRes動画を「画質」「メタ情報」という2つの側面から検証しました。

前回と同じように 以下の方法で検証を行っています。

  1. Premiereでマルチフォーマット・カラーバー(ARIB STD-B28)を「非圧縮 YUV 10bit MOV」で書き出す(ベース動画)
  2. 上記ベース動画を以下の編集ソフトに読み込み、それぞれ「ProRes HQ」「ProRes4444(※1)」で書き出す(検証用動画) 
     
    ・VEGAS Pro 15
    ・Final Cut Pro 7
  3. 上記(2)で書き出した「検証用動画」を、 MAC環境にある以下の各編集ソフトで読み込み 両者を波形モニタで比較してみる
     
    ・Final Cut Pro 7
    ・Premiere cc2017/2018

※1:後述するようにVEGAS版ではアルファチャンネルが保持できないため「4444」ではなく「444」という名称になっています。

検証の結果

まず結論からいうと、検証結果は「VEGAS 14」の際のものと ほぼ同じ結果になりました。

つまり「一部を除き 画質等に目立った差異はないものの、読み込むソフトによってメタ情報(特にフィールドオーダー部分)で錯誤が起きてしまう」ということです。

ProResエンコード機能に関しては、15になっても「特に変化なし」というのが現状のようです。

基本的には「14」検証時と同じですので、以下の記事も参考にしてみてください。

VEGAS 14から書き出したProResの画質を検証してみました

2017.07.03

Final Cut Pro 7での検証

いまだに「7」を使って検証する意味があるのかは不明ですが、一応やってみました。

元の映像は「マルチフォーマット・カラーバー(ARIB STD-B28)」です。

基本的に「VEGAS 14」検証時と同じ結果になりました。

画質の検証

ProRes HQ、444共に 目立ったガンマシフト、輝度スケールの変化などはなし。

メタ情報

フィールドオーダー情報でバグ。プログレッシブで書き出したものも、インタレースで書き出したものも 共に「インタレース(奇数)」として認識されてしまう(※1)。

上の写真で、ファイル名に「-prog」とあるものは プログレッシブで書き出した動画です。

この場合、本来なら「優先フィールド:なし」となるのが正しいのですが「上(奇数)」になってしまっています。

※1:これは14の検証時には見られなかったものですが、おそらくその際に用いた動画がインタレース素材だけだったためで、実際には14の時から同じ状態だったと思われます。

Premiere CC2017/2018での検証

Premiereはcc2017とcc2018で検証を行いましたが、挙動はまったく一緒でした。

元の映像は「マルチフォーマット・カラーバー(ARIB STD-B28)」です。

こちらも「VEGAS 14」検証時と まったく同じ内容になりました。

画質の検証

VEGAS版「ProRes HQ」で極端なガンマシフト(というか異常?)あり。

ちなみに「444」では特に問題なく「HQ」のみで発生する現象です。

メタ情報

フィールドオーダー部分が「フィールド(不明なフィールド優先度)」となってしまい、プログレッシブの素材もインタレースとして扱われる。

以下の写真はWin版cc2017のものですが、MAC版でも同様の表示になります。

そのほか

「14」検証時のものと同じ内容になってしまいますが、そのほかVEGAS版ProResについて、留意しておきたいポイントです。

アルファチャンネルは保持できない

14の時から引き続き 相変わらずアルファチャンネルはサポートされていません。

そのためか「ProRes 4444」は「444」という表記になっています。

メタ情報にTCを含まない

動画ファイルにタイムコード情報は含まれません。

まとめ

以上の検証を行ってみての 結論としては 以下のとおりです。

  • 国内版でも最初からProResが書き出せるようになった
  • ProResの書き出し(エンコード)機能自体は「14」の時から特に変化なし
  • 「14」の時にみられた エラー・バグなどが改善された様子もなし

現状では、まだ 仕事で使うのは厳しい感じですね。

ただ、画質自体が本家版から劣るわけではないので、メタ情報周りのバグさえ改善されれば もっと活用される場面も出てくると思われます。

地道に改善要求をしつつ 次期アップデートに期待しようと思います。

ProResエンコード以外の機能についてはこちらのページを確認してみてください。

関連する記事

以下の記事も合わせてお読みください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です